津市芸濃町椋本の内科、糖尿病内科、消化器内科|赤塚クリニック

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感染症とその適切な対応(2020年9月)

 院長より

感染症を引き起こす病原体の危険性は様々です。
例えば、エボラ出血熱は致死率90%とも言われる怖い病気ですが、致死率が高いためにあまり広がりません。他人にうつす前に多くの人が死んでしまうからです。この病気に対する対応は、感染した全ての患者に対して感染経路を追及し、できれば撲滅に持っていくことです。
一方、インフルエンザウィルスの致死率はそれ程高くありません。これに対する対応は、流行時期や流行地では各々が感染対策のレベルを上げることです。また、クラスターを見つけたら更なる感染拡大を防ぐために集会を停止することです(例えば学級閉鎖のように)。でも、致死率が低いため病原体は全世界に広がってしまいます。そのために撲滅させることはできません。
新型コロナウィルスは、どちらかと言えばインフルエンザウィルスに近い病気のようです。これに対して現在はエボラ出血熱に準ずる対応をしています。対応を緩めるには、厚生労働省がそのように表明する必要があります。欧米に比較して日本では死者が少ないので、欧米に先駆けて対応を緩める立場にあると思います。